皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした
俺のベッドで抱きしめて眠った次の日、腫れた目で再度謝られて。



『大事にしないといけない』と思ったのだ。



そう思わせた女はアリスが初めてで、扱い方がよくわからないまま手探りでアリスに接している。



「ふふっ、高いっ‼︎」

「ジェード、アリスの着るものを」

「えっ?どこかへ行くのですか?」

「ちょっとそこまでな」



嬉しそうなアリスに厚着をさせ、ゆっくり走り出した馬。



警備の問題で城内からは出られない俺とアリスが向かった先は、敷地内の湖。



「ジェードさん、置いてきてよかったのですか?」

「外に出なければ問題ない」

「そうなのですね」



見たことのない景色に、キョロキョロと興味を示すアリスの息は、少しだけ白くなっている。



急激に冷え込んできた最近の空気のせいか、アリスの耳が赤い。



その耳には、俺が贈ったピアスが光っている。



やはり、この深い青はよく似合う。



俺の目に狂いはないってことだな。



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