皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした
下町に行けなくなってしまうではないか。
アリスはとても下町を気に入っている。
なので、できることならばこのまましばらくはバレたくないのだ。
「パレードを却下したのです。さすがに顔くらい見せておかなければ、民は納得しませんよ」
「…………わかった。王城からでいいか?」
「えぇ、それで」
式が終わったら王城へ移動し、一番高い塔から顔を出す。
下から見れば、顔もあまり確認できないと思うし。
これは仕方のないことか…。
長い会議が終わり、次の仕事は事務的なもの。
疲れて頭が働かない…。
「これは…?」
「結婚式での料理です。味見してほしいと、アリス様が」
「…………ジェード」
「はい?」
「結婚式、しない方向で」
「…………バカですか」
「本気でめんどくせー…」
「これも仕事のうちですよ」
「まぁ、そうなんだけど…」
皇子として、仕方ないのはわかっている。
ただ、本来の仕事が進まなくなる。
しんどい。
アリスはとても下町を気に入っている。
なので、できることならばこのまましばらくはバレたくないのだ。
「パレードを却下したのです。さすがに顔くらい見せておかなければ、民は納得しませんよ」
「…………わかった。王城からでいいか?」
「えぇ、それで」
式が終わったら王城へ移動し、一番高い塔から顔を出す。
下から見れば、顔もあまり確認できないと思うし。
これは仕方のないことか…。
長い会議が終わり、次の仕事は事務的なもの。
疲れて頭が働かない…。
「これは…?」
「結婚式での料理です。味見してほしいと、アリス様が」
「…………ジェード」
「はい?」
「結婚式、しない方向で」
「…………バカですか」
「本気でめんどくせー…」
「これも仕事のうちですよ」
「まぁ、そうなんだけど…」
皇子として、仕方ないのはわかっている。
ただ、本来の仕事が進まなくなる。
しんどい。