皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした
国王だけを緊急招集した会議も、俺とレオは参加。



「この中に、バルジャ帝国と手を組みたい者はいるか?」

「「…………」」

「ならば、今回の戦、協力を願い出る。私と息子の第一皇子であるフィンリュークが、直々にバルジャへ向かう。もし、事が起こった場合に備え、兵を貸してもらいたい」

「陛下直々に、でございますか⁉︎」

「私がでなければ解決は難しい。争う事は、出来るだけ避けたいと思っているが…あちらはなにを考えてか、交戦的なのだ」



バルジャから一番近くの街に、船と兵士を集めることになった。



さすがに帝国の真ん中にいて、無事で帰れるとは思えない。



「バルジャ皇帝を暗殺しては?」

「それも考えたが、最終手段としよう。どうやら、バルジャ帝国では災害が多発しているようだ。そのせいだろう。民が飢に苦しんでいると聞く」

「侵略されたのでは、たまったもんじゃありませんな…」

「穏便に済ませてくるが、もし、バルジャの民を受け入れることになったら、どうだろうか」



穏便に済ませる。



それがいちばんの狙い。



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