【短完】溺れるセレナーデ
何回も見ているけど、未だに見飽きることの無い制服姿。

部活の時の凛々しい体操服姿。

どっちも、好きなんです、先輩。



「それじゃ、帰ろう。お待たせ。」


電気を消して、鍵を閉める。
職員室によって、校舎から駅までと歩く。




ほんの少しの時間しか居られない。だけど、ほんの少しの時間だけだったとしても一緒にいたい。



手を伸ばせば届くだろうか。




「……先輩、」




小さく呟いて先に歩いている先輩に、手を伸ばす。
けど、それは届かずに握り込む結果に終わってしまう。



ああ、神様。お願いだ。



届かないならせめて、先輩が幸せな高校生活を送ることが出来ますように。




そう願った矢先、



「ねぇ、聞き間違いかと思ったんだけど、さっき私の事呼んだ?」





___神様。やっぱり手を伸ばしてもいいですか?
失恋につけ込むようで最低だけど、幸せにするのは俺でもいいですか……?


「はい。

先輩。俺、実は__」






終。
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