鬼の目にも慕情
トレーニングマシンに片っ端から挑んでいく。
ほとんどのマシーンによって、俺の筋力は弾かれていく。
なんだよ、どいつもこいつも。
俺を相手してくれるのはお前だけだな。ランニングマシーンよ。まぁ、いいか。走りこもう。
イヤホンからアップテンポな曲を流すと、足が勝手に動く。
朝から体を動かすってのも結構いいもんだな。気分が上るぜ!
くる。この曲で最高の盛り上がりをみせる場所が!
「…、ヘイ!」
「うるせーよ」
ひっ!
すぐ横から飛んできた声。
か、柿原隊長!?
どこから?
いつから?
柿原隊長って、俺が気を抜いたタイミングで現れますよね。心臓に悪いですよ。
それに、俺は、この天高く突き上げた拳をどうしたらいいでしょうか…。
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