氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。
 言えるじゃん、わたし。

 素直になれてるじゃん!?

 一応、あとで、沙里に報告しよう。

 絶対ニヤニヤされるけど。

 はやく付き合えとか、そんなこと言われてしまいそうだけど。

「ねえ。無反応とかやめてよ」

 ここで無視されると、わりとショック大きいんだけど。

 いや、それが当麻氷河なのだなと。

 ゆっくりアイツの顔を見たら、

「……え」

 そっぽ向いて口元を覆っているアイツがいて。

「なにしてるの」

 なんにも言ってくれなくて。

「ちょっと」

 あのハンマーで叩いても割れそうにないポーカーフェイスが、

「……当麻氷河?」

 見事に崩れていたんだ。
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