氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。
「氷河、あのさ」

 チームメイトと話す当麻氷河は、

「そうだな。そういう時は――」

 いつにもなく真剣な表情で。

 それでいて、ゴールを決めたときには、少年みたいに笑った。

 そう。

 あの無表情男が笑ったのだ。

 口を大きくあけて、仲間と喜び合っていた。

 信じられないがこの目で確かに見た。

「エリナちゃん、もうちょい待っててね。片付けしてくるから」
「……あ、成澤」
「どしたの」
「ありがと」

 今日、ここに連れてきてくれて、ありがとう。

「わたし、知らなかった。こういうスポーツがあること」
「うん」
「すごくみんな、楽しそうだった」
「楽しいよ」
「目が本当に離せなくなって」
「惚れた?」
「……え」
「アイスホッケー」
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