氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。
「え……えぇ!?」
井上、飛んだんだけど。
そのままソファに倒れ込んで……
「いくぞ」
「で、でも」
ダウンしてるんだけど!?
「そのうち起きるだろ」
「ヤバいよ。こんなことして」
「問題ない」
問題しかないと思うんだけどなあ!?
「だって……ねえ、退学にでもなったらどうするの!?」
「被害者だ。退学になんかなるか」
「わたしじゃなくて、あんたが!!」
退学にならなくても。
「部活停止とか。……なったらどうするの?」
あんたや、あんたの仲間に迷惑かかったら?
「昔からずっと夢中になってるものなのに……」
文武両道の精神で、眠気と時間と戦いながらストイックに頑張ってるのに。
あんな、いい顔して練習してるのに。
「わたしなんかのために暴力ふるわないでよ」
「殴りたいから殴った。それだけだ」
あっけらかんとしている、当麻氷河。