あなたの隣にいてもいいですか
1.大切な友達
定時を少しだけ過ぎたころ、急いでエントランスを出ると、綺麗な夕焼けが見えた。だいぶ暖かくなり、日が長くなってきた。

今日は月に数回通っている料理教室の日だ。基本的な家庭料理が多く、数人が1つのグループで作業するので、和気あいあいとしていて楽しい。

最初は会社の同期の新婚の友達に誘われて私は4年付き合った彼氏と別れたばかりで暇だったのもあり、入会した。

その誘ってくれた友達も、今はご懐妊で料理教室には来ていない。同じく、友達と来ていた桑原りえちゃんと仲良くなり、今はりえちゃんと一緒に通っている。りえちゃんと一緒に入会した友達も結婚が決まり、遠方に引っ越すことになったのだ。

「茉実ちゃん!」

先に来ていたりえちゃんが手を振って呼んでくれた。

りえちゃんは、建設会社に勤める私より1コ年上の26歳。背が高くてスレンダーな美人だ。一見、近寄りがたい美人だが、2回目にレッスンが一緒になった時には、既に意気投合していた。話も合うし、気を遣わなくて良い。

「茉実ちゃん、今日この後お茶できる?」

「30分くらいなら大丈夫よ。」

「大雅が飲み会でこの辺りにいるらしくって帰り合流するんだけど、一緒にどう?」

「大雅くん、久しぶり!ちょっと行こうかな」

大雅くんは、りえちゃんの彼氏。社内恋愛。りえちゃんと同じ建設会社に勤めていて一級建築士のエリートだ。りえちゃんと仲良くなってすぐに紹介してもらい気さくに話してくれて、私も何度も一緒に食事やお茶をしている。学生時代からサッカーをしていて、少し長めの髪が似合っている、イマドキの若者だ。大雅くんは私と同じ25歳。りえちゃんより1コ下だ。

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