正しい恋を教えてください。
「改めて、紫水ハルさん。紫水古海さん。並びにご両家の皆様、本日は誠にご結婚おめでとうございます。このような素晴らしい席にお招きいただき、心より感謝申し上げます。ただいまご紹介にあずかりました、久藤來と申します。私は古海さんとは高校時代からの友人です。まさか、自分が選ばれるなんて思いもしませんでした。古海さんは、最初は少し辛口な子で、気難しそうな感じでしたが、2年生になって、ハルさんと出会い、急激に変わられました。ずっと別々の昼食もいつの間にか2人で食べるようになり、恋バナまでして頂くようになりました。なかなか2人が距離が近づかなくて、イライラする時もありました。2年生の夏休みには、古海さんがハルさんの映画のヒロイン役をすることになったり、お父さんといざこざあったり、すごく濃い2年生だったかなと思います。
高2は、ハルさんとお付き合いもして、すごくめでたかった時でもありました。
ですが、3年になり、いきなり別れるという驚きのことがありました。体育祭で全校生徒が応援するレベルになったことを今でも覚えています。
嬉しい日も悲しい日もあると思います。
明日アメリカに行って、なかなか会うことが出来なくなると思います。
ですが、古海の隣にはハルがいるから私は、安心してあなたを見送ります。ハルさん。古海をお願いします。私の大事な友達なんです。本日は誠におめでとうございます」
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