アンバランスな愛情
明るい明日へ

午後四時の約束

今日で最後って
本当なのだろうか

大河原さんの車の中で
私は
大河原さんの横顔を見つめた

「心配してるのか?
今日で最後だ」

「本当ですか?」

「ああ
全てが終わったら
携帯から
あんたの履歴を消してやる

目の前でな」

「そう…ですか」

「ああ
俺の目的は果たされる」

「聞いてもいいですか?」

「質問は受け付けないと
言ったが?」

「それでも
聞きたいので
聞きます

大河原さんは
何をしようとしているんですか?」

「教えない」

大河原さんは
前を向いたまま
にやりと笑った

「俺の人生を狂わした人間に
復讐をするんだ」

「それに私が
必要なんですか?

べつに
必要には思えないんですけど」

「いや…
今日、すべてがわかるよ」

全て…わかる
何がわかるといいのだろうか

大河原さんの人生を
狂わした人と
私は知り合いなのだろうか?
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