世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ



至近距離にある整った顔。唇が触れ合うまであと数センチ。

心臓が加速して、体が熱くなっていく。




そんな私の熱くなった頬に温かい大きな手が触れて



「昨日の夜からしか俺にドキドキしてねぇの?」



まっすぐな瞳に見つめられる。



「…そ、そんなわけないじゃん……」








詩優といれば毎日がドキドキ。


私に太陽みたいな笑顔を見せてくれた時、

手を繋いだ時、

抱きしめられた時、

キスした時、

好きな人といればドキドキの連続。







今までキスは毎日必ずするわけではなかった。あの詩優でもキスをしない日は少なくない。

だから、昨日から新生活が始まって朝と夜に必ずキスすることになったから…今、私の心臓が壊れそうになっている。



それに、なんか…引っ越してから詩優との距離がもっともっと縮まった気がする。
ドキドキがいつもより倍にもなっているんだ。













「じゃあ、もっとドキドキして」




詩優はそう言ってから、唇を重ね合わせる。



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