世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
詩優の声はすごく真剣で……。
途端に恥ずかしくなってくる。
詩優はあの痴漢男に触られたところを消毒してくれて、忘れさせようとしてくれただけなのに……
私は何を考えているんだ。
するのかな、とか
下着何色だっけ、とか
『すぐ終わる』
って言うのも変なふうに考えて……
本当に恥ずかしい。
穴があったら入りたい……
恥ずかしさのあまり何も言えないでいたら、詩優は私から離れて。
じっと見つめてくる。
「…っ」
それが今はすごく恥ずかしくて、耐えられず私は手で顔を隠す。
…今は、今だけは見ないでほしい。
……部屋は暗くてわからないと思うけど、私、今絶対顔赤いから。
なんていう私の願いも虚しく…。
「顔見せて、花莉」
なんて言ってくる彼。
な、な、なんで今…!?
見てほしくないのに…っ!!
「…む、無理です」
必死にそう答える私。
だけど詩優は諦めてくれなくて。
私の手首を掴んで、どけようとしてくる。
い、今はだめなんだってば…っ!!
「詩優とここでするのかなとか、下着の色何色だっけとか考えてたなんて恥ずかしすぎるもんっ!!!!」
……あれ?
今、思ったことが聞こえたような…
え?
私、今……
声に出してた!?