世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





バンっ!
と勢いよく部屋のドアが開く音が聞こえてきて。心臓が思いっきり跳ねた。




それからすぐに金属のようなものが床へ落ちる音、何かが激しくぶつかった音が耳に届く。




「!?」




し、詩優…っ!!
私は心配になって、すぐに起き上がって部屋のドアのほうに目を向けた。










すると、そこにいたのは───────フードを被った人。
その人はうつ伏せで倒れていて、詩優はその人の上に乗って腕を拘束。





フードを被った人の顔は見えないけど、康さんや奏太くんたちではないということがすぐにわかった。





だって、床にはギラリと光る刃物が落ちているんだから。





…私のせいだ。
私が、カードキーを落としたから……





「花莉はまだ隠れてて」





詩優と目が合うとそう言われた。
…薄暗くてよく見えないが、詩優には怪我はなさそう。でも、心配は消えない。





彼の近くに落ちている刃物が怖くて、宮園さんの時のことを思い出して……。

私は詩優からその刃物を遠ざけたくて、震える足で立ち上がると一歩一歩近づいた。



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