ワケあり男子
「乃愛、また明日」



マリモくんを押しながらカラオケの部屋へと戻って行く。



「おいっ、明日ってなんだよ!二度とここに来るなよ!しかもなんで名前呼び!!くそ律!!答えろーっ」



マリモくんが叫んでいてもお構いなし。



律くんは最後に一度こちらを振り返ると、軽く手を振ってくれた。


また明日…。



本当に、明日同じ車両に乗って来るの?



考えたらドキドキしてきた。



なにを話そう…。



あっ、それに、律くんが一緒ならあの男の子たちももう怖くない。



もう安心して電車に乗れる…。



となりに座るって言ったよね!?



きっ、緊張しそう…。



嬉しさと戸惑いが入り乱れる。



とりあえず、明日は靴下を間違えないようにしなくちゃ。



そう心に違いながら、律くんに手を振り返した。






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