蘭蝶 短編集
『わ、たしは、大丈夫…』



そこにのびてる人は大丈夫そうじゃないけど…。



「良かった…。ごめんな。」



『…えっ?』



男を殴っていない左手で私の頭を撫でながら謝った湊。



「…その…、今日の格好めちゃめちゃ可愛くて…、直視出来なかったんだよ…。しかも、いつもはあんまりしないのに化粧もしてるだろ?…尚更見れなくなっちまって……」



ゴニョゴニョと私が聞き取れるぎりぎりの声で話す湊



『……可愛くないからなにも言わなかったんじゃないの…?』



「は!?可愛くないわけないじゃん…!大体、美玲は元々めっちゃ可愛いんだよ!!なのに、可愛い格好なんてしたら誰にも見せたくないくらいだっつーの」



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