蘭蝶 短編集
『さっきから聞いてれば…。』



取り敢えず怯えて震えている陣を女の腕から解放した



「ちょっとなんなのよ!!アンタ!!」



可愛らしい見た目とは裏腹に怒鳴り散らす女の子



『なんなのよ、はお前だよ。陣はお前のものじゃない。』



「じゃあなに?アンタのもんだとでも言うの?」



『違う』



「は?じゃあ、口出ししないでくれる?これは私と陣の問題なんだけど?」



『…、陣は誰のものでもない。陣は陣だけのものだよ。だから、陣が嫌がるなら私は陣を助ける』



「意味わかんない。陣は私のものだって言ってるじゃない。関係ないアンタは引っ込んでろよ」


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