もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「あ、もっと赤くなった」
うけるー、とクスクス笑うハヅキ。
「う、うけるって…ひ、人の恋愛事情は放っといてください!」
言い返してから、あ、やばい。これって肯定してるようなものじゃん!と気付く。
「へー?」
笑みを消したハヅキが、頬杖をついたまま、無表情で私を見る。
「ナマイキー。さぁちゃんのくせに」
「なっ…」
「おい」
ハヅキとは反対側の隣から割って入ってきた、低い声。
「紗英のことイジめんなよ」