【短】じっとできない


翌日。
私はテスト期間前に入って休みになったことをいいことに、カーテンを締め切ったまま部屋に閉じこもっていた。


ちちち、ちちち、


小鳥のさえずりまで、頭に響くようで痛い。
それもそのはず…。


これは昨日半ば八つ当たりにも近い感情で、汰一に怒りをぶつけて泣いたせい。


幼馴染なんだって、最初から分かっていたじゃないか。
思えば、汰一くらいモテる相手ならば…女の子は選り取りみどりであって、何も小さい頃からずっと一緒にいただけの私を、わざわざ彼女にする理由なんてない。


「あー…ばかなのは、私…か…」


そこまで考えてからまた一筋涙が頬を伝った。


ぴろりん


ベッドに伏せっていたら、不意にスマホが鳴る。


タップして表示を見るとアプリのポップアップには、あっきーの文字。


『あーそぼ』

その呑気なメッセージにくすりと思わず笑って、私はOKスタンプを送信した。

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