僕を壊したのは君だから。
「ふーん。じゃあ、どうしたら俺のこと好きになる?」


あ、聞いてたんだ。


そんなことを本気で聞いてこられても。



私だって、恋なんかまだ知らない。



「……ときめき、なんじゃないかなぁ?」



そこの本棚に並んでる大量の少女漫画がそう言ってたから、恋にときめきが必須なのは、多分正解でしょ。



言った後にね、
私、何様だよってちゃんと思ったよ。恥ずかしい……。


「ときめきかぁ。宮岡さんはそんなのが欲しいの?」



納得に頷きながらくるっと振り返る朝比奈くん。



「え……?!」


ときめきが欲しいなんてそんなこと、直接的に頼んだわけじゃないから。


一般論を言っただけ……だから!



焦りすぎて脳みそ空回ってなにも言えずにいたら、朝比奈くんは「ふーん」とこっちに歩み寄ってきた。

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