私たちの春は白
でも、それを何とか堪えて、私は笑顔を作る。
「家族と喧嘩しちゃって……」
すると、結衣は「あ〜、私もたまにあるよ〜」と言った。
「結衣はどうして?」
私が訊ねると、結衣は「部活だよ」と楽器の入ったケースを見せる。
「私、吹奏楽部だから。朝練ほんときつい」
そんなことを話しているうちに学校に着いた。結衣は音楽室へ、私は教室へと進む。
朝早くの教室には、まだ誰もいない。
私は、顔を両手で覆いゆっくりと息を吐いた。
その日は、一時間目と二時限目が福祉の授業。昨日のことが頭にちらつくから、正直勉強したくない。でも、授業をサボったら怒られるから行くしかない。
「今日は、認知症の続きをしたいと思いま〜す!」
いつものハイテンションで、伊藤先生がニコニコしながら言う。ズキズキと怪我をしているわけじゃないのに、胸が痛んだ。
「よっしゃ!!今日はどんなことするんですか〜?」
太陽が笑顔で訊ねる。伊藤先生は「歴史とかをお勉強しま〜す」と言った。
「家族と喧嘩しちゃって……」
すると、結衣は「あ〜、私もたまにあるよ〜」と言った。
「結衣はどうして?」
私が訊ねると、結衣は「部活だよ」と楽器の入ったケースを見せる。
「私、吹奏楽部だから。朝練ほんときつい」
そんなことを話しているうちに学校に着いた。結衣は音楽室へ、私は教室へと進む。
朝早くの教室には、まだ誰もいない。
私は、顔を両手で覆いゆっくりと息を吐いた。
その日は、一時間目と二時限目が福祉の授業。昨日のことが頭にちらつくから、正直勉強したくない。でも、授業をサボったら怒られるから行くしかない。
「今日は、認知症の続きをしたいと思いま〜す!」
いつものハイテンションで、伊藤先生がニコニコしながら言う。ズキズキと怪我をしているわけじゃないのに、胸が痛んだ。
「よっしゃ!!今日はどんなことするんですか〜?」
太陽が笑顔で訊ねる。伊藤先生は「歴史とかをお勉強しま〜す」と言った。