懐妊秘書はエリート社長の最愛妻になりました
「それより、どうだったのでしょうか。立川さんとは」
「彼女は俺のマンションにいる。昨日のうちに連れ帰ってきた」
「昨日のうちに?」
成島も、亮介がそんなに早い行動に出るとは思わなかったらしい。
だがそれが叶ったのは、ほかでもなくベーカリー工房みなみの夫妻とその息子のおかげだ。彼らがあたたかい気持ちで送り出してくれなければ無理だったろう。
「さすが社長ですね。迷いがない」
それは間違いだ。さんざん迷って、惑って、結果的に半年も放っておいたのだから。
行方が掴めなかったとはいえ同じこと。
「会長へはもうお話しされたんですか?」
「今朝ね。成島も想像はつくだろうが、まるで聞く耳ももたないけどな」
里帆の名前を出した途端、顔を曇らせたくらいだ。
「どうされるおつもりですか?」
「どうもこうもない。反対されようが、俺は彼女と結婚するよ」