懐妊秘書はエリート社長の最愛妻になりました
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その夜、亮介が帰宅したのは、ちょうど里帆が夕食の準備を終えた頃だった。
玄関で出迎えると、亮介のうしろから思いがけず成島が顔を覗かせる。
「室長……?」
里帆が思わず呼びかけると、成島にしては珍しく目を泳がせて挙動不審な様子だ。半年前のことがあるから気まずいのだろう。
「立川さん、お久しぶりです」
軽く頭を下げる成島のうしろから、もうひとりべつの人間が現れた。
「えっ!? 由佳!?」
成島のときよりも声のトーンが上がる。マリオスターで里帆が仲良くしていた同期だったのだ。
「里帆!」
亮介と成島の間を割って入った由佳が里帆に抱きつく。