上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
「お気遣い、ありがとうございます。ただ、私はこの性格で24年間生きてきたんです。急激な変化は、本当に苦手なんです。……もう少し気を抜けたら楽なんだろうなあとは思いますけど……」

「それもそうか。三上さん、手加減してあげましょう」

そこでニヤリとする川北さん。

「でも……酔わせちゃえばこっちのもんよ。また3人で行きましょうね」

「ねぇ」

出た!オネエ。
人が少ないとはいえ、ここでもやるのか……
とりあえず無視をして、ご飯を食べ始めた。悔しいけど、この唐揚げ美味しいじゃないか。

その後は特に絡まれることもなく、無事にすごせた。
まあ、たまに飯田さんの鋭い視線は感じたけど……睨まれたって、私は何もしてないし、どうしようもないことじゃないの。三上さんが好きなら、どうぞ、私を無視してダイレクトに本人へ行ってください。
そんなふうに思って、ふと、飯田さんが三上さんに告白する場面を思い浮かべてしまった。
なんか……嫌だ。


今週は結局、明日香とタイミングが合わず、ランチも仕事の後も会うことはなかった。だから、ランチタイムは毎日3人でわいわいしていた。まあ、主に三上さんと川北さんがだけど。特に外へ出ることはなかったけど、三上さんは毎回私にお金を預けて、自分の分も買ってくるように頼んできた。それが定番になりつつある。


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