上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
「出た!生真面目、羽場さん」

いやいや。思ったことを普通に言っただけですけど?

「えっ?羽場ちゃんって、退社後にそんなに遊び歩いているの?」

「何を言ってるんですか、三上さん。遊び歩くわけないです。それに、予定はたまにあるだけです」

「なになに?ついに彼氏だったりして?」

ここぞとばかりに茶化してくる川北さん。

「えっ!?羽場ちゃん、俺という男がいるのに……」

なにショックな表情を作ってるんですか、三上さん!!ていうか、あなたにそういうことを言われたくない。
落ち着かなくなるじゃないですか……

「この前も言いましたが、今は彼氏なんていません!!今夜は秘書課の同期が泊まりに来るんです。一緒に退社する予定なので、遅れないようにしてるんです」

「ああ、山崎さんか」

なんで若干ホッとしてるんですか、三上さん。そんな態度をとられると、蓋をしたはずの自分の気持ちが溢れてしまいそうになる。

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