隣の席でキミと秘密の甘い恋【完】
◆◇FORTH×STORY◇◆
「……今日の放課後、保健室に来て」
◇◆◇
太陽くんと付き合い始めて三日後。
今朝は、久しぶりに隣の席に見慣れた姿を発見した。
「おはよっ、斎宮くん!やっと風邪治ったんだね?」
「うん、なんとかね」
その一言に、ニンマリと口角をあげる。
あれから斎宮くんは三日間お休みをしていたのだ。
無理して学校に来たせいで、風邪が悪化してたのだとか。
とにかく、久しぶりに生存確認出来てよかった!
今日も絶好調なモジャっぷりだね。
「あっ、やっと登校してきたんだ斎宮」
「は…?」
怪訝な声色を浮かべ、私の背後へ視線をやる。
視線の先にいたのは太陽くんだった。
「おはよ、楓音」
「あっ、うん。おはよう」
振り返るって挨拶すると、朝日に負けない笑顔が返ってくる。
「この前転校してきたんだけど、こうやって挨拶するのは初めてだよね。俺は、平賀太陽。同じクラスメイトだし、よろしくねっ」
「……どうも」
斎宮くんは小さな声でそう呟くと、会話を遮断するようにそっぽを向いてしまった。