君だけとトベない~CA達の内緒な休息~



それは……会社のスケジュール表によると、詩織が少し早い正月休みに入って三日目の事。



俺は閑散とした社内で……誰かが来たら連絡するようにしようか?



そう言ってくれた事務の子の言葉をやんわりと遮ると、部屋にやって来るかもしれない詩織を待っていた。



一人で待つ時間は長い。



ましてや、年末でいくら暖房があるとはいえ部屋の中は冷え込んでいる。



「そういえば……」



窓から外を見てみると、相変わらず業績好調な我が会社の従業員を狙ったのか、一軒のカフェがオープンしている。



持ち帰りもできるそのチェーン店の看板につられ、コートを着込むと足早に階下へと向かった。



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