戦争に塗れたこの世界はボードゲームで勝敗をつけてしまうようで。
所で何故此奴はあんなことを聞いたのだろう。

精神が強い、ね…。

感情がない私にはよく分からない。

































そんな事を考えながら歩いていると、
目の前に綺麗な泉が見えた。

何だろう。

凄く透明で何か不思議な感じがする。

…ん?

目の前には何もないのに
泉には何か映っている。

…まさか。


「…あの、まさかとは思うけど此処?」


理事長に尋ねる。


「嗚呼。さ、なりふり構わず飛び込み給え。」


手を出して私を促す。

まぁでももし嘘なら私は溺れ死ぬ。

それはそれで良い。


フラ、と少し揺れながら私は泉の中に入った。


チャポン…。

そう飛沫の音を響かせながら。































「…ん?」


目覚めると其処は何かの入口で。

和風の門がドドン、と立っている。

その時背後からストン、と足音が聞こえた。

振り返ると其処には理事長が居た。

そして私の手を引いて言う。


































「ようこそ、我が『神代の郷』に。」
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