陰の王子様
まだ生きているのかしら。
「あら、良いこと思い付いたわ。」
うふふ。
楽しみだわ。
それに、クロードが王となれば、あの偽りの王妃は用無しよ。
確実にあの女より上にいけるわ。
意気揚々とクロードのいない側室たちの部屋を訪ねる。
「ごめんなさい、お疲れのところ。…少しでもお役に立てるかと思って。」
「懐妊しやすい体を作りましょう?私がお手伝いするわ。」
そして、あの小娘には…。
少し前まで行為に励んでいたのか、未だに乱れたベッドと側室を見つめながら、ニヤリともうひとつ思いつく。