愛は惜しみなく与う④
俺はそうは思わない
凰牙から助けてあげなきゃ皐月はきっと、もっと酷い目にあってただろうし…
虐めに関しては…何ともいえないけど

でも

2人が好きならそれでいいじゃん


「ごめんね、なんかしんみりしちゃって!ますます杏ちゃんにいうのが楽しみになったよ」

「そうだぞ!何も気にしなくていいくらい、ぶっ飛んでるから、楽しめ!」


朔はしんみりした空気が苦手だから、今の今まで黙ってた。
切り替えていこーう!ガハハハと笑う


俺も、そう思うよ
あの時杏ちゃんがいたらって。

だからこそ、これから仲良くなってくれたら、俺も嬉しい


新も言ってたから


皐月もきっと、杏になら心を開くって。

もしかしたらこのお祭り、2人で回りたいって言い出すかもね。
女の子同士でお祭り。いいねぇ

泉は拗ねるだろうけど

お祭りなんて苦手なくせに、杏ちゃんの笑顔が見たくて行くんだから


去年なんて誘ったのに、死んでも行かねぇ。とバッサリ断られた

なのに今年はどうよ!

まぁ、夏の思い出だからね

みんなの方が楽しいよね

遠くに人混みが見える。 
すっかり暗くなったが、提灯の明かりで辺りは照らされている


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