愛は惜しみなく与う④
「だって、そうせな、しどかったやろ?自分のこと嫌いになりそうやったんやろ?」

それは痛いほどわかる
自分のことを嫌いになったら、何も頑張れなくなるから

あたしも自分のことは最後まで好きで居たい。だから納得いくまでやる。

最後の最後まで。
そうせな、あたしはあの日……自分を殺したあの日に、既に死んでたと思う


「うん、あのままじゃ、新のことも自分のことも、嫌いになってた」

「ほな、正しいやん。いま皐月ちゃんが新とまだ付き合ってるのは、皐月ちゃんが勇気を出して決断した結果やで」


だから、自信を持って欲しい
トラウマになるのもわかる。思い出して苦しくなるのもわかる

でも、1番に新との思い出を振り返って欲しい
2人が今幸せなのは、過去があったからや。

他の人に入れる余裕なんてないから


「みんなが女の子と居るようになったって聞いて心配してたの。あたしみたいに苦しんでないかなって」

「あたしのこと?」

うん、そうだよ。と皐月ちゃんは笑った



「杏ちゃんは、強いね。あの女の子達に近づいて行った時ヒヤヒヤしたよ」

「抑えれへんかったわ」


ほんまに、あの時は久しぶりにイライラした
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