愛は惜しみなく与う④
「泉?飲みもんは?」

「冷蔵庫入れといた」


買い出しに行ってくれていた泉も帰って来たし、完璧や


「おい泉!いいのか?烈火の総長ともあろう人間が!!!飲み物買ってこいってパシられてていいのか!?」


手伝いたくないのか、朔はずっと動かない。


「パシられてない。手伝うことはないか?って俺が聞いたんだ」


お前はちょっと動けよ。
そう朔に言った。さすが泉やで!!!

どいつもこいつも!!けっ!と言って、部屋の端の方へ転がって行った。

それにしても、いつもはもうちょっと、手伝ってくれるのに…
どうしたんやろ?


「あんた、生理か?」

「んなわけねーだろ!」


知ってるわ。冗談や、冗談
なぜかイジイジと部屋の隅にいる朔は、仕方ないから放っておこう

せっかくみんなが好きなもんも作ったのにさ?
朔が好きや好きやゆうてた、竜田揚げだってメニューに組み込んであげたのに!


そんなこんなしていると、ピンポーンと音が鳴る。
最近インターホンなんて鳴らへんから久しぶりに聞いたわ!
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