イルカ、恋うた
『絶対、絶対。身辺警護がなくなっても、会いたいの』


「分かってるよ。ただ、検事正に許してもらわないと……」


その言葉に、彼女は押し黙る。


「美月?」


『駄目なら、会えないの?』


「頑張るしか言えないよ。認めもらえるまで」


『竜介、もう一回約束!お父さんと、白イルカの……』


「約束する。必ず、一緒に行こう。あ、そろそろ行かないと」


『うん。じゃあ、またね』


電話を切るのは寂しかったけど、嬉しいさもあった。


――全てが終わった後、君と望む場所へ…


――それが今の、願い。


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