俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】

は?

玲は歩きながら、視線を落としてしまっている。

「なんで俺が怒る? 玲や水都の好きな相手を他人が操作できるわけないだろ?」

あ、やっと口が落ち着いてきた。

かろうじて日本語で会話できる。

「そういうんじゃなくて……なんか、ほんとなんとなくなんだけど、怒られる気がしてた」

「そう……なのか?」

なんとなくで怒るほど僕って暴虐だったか?

「もしかしてだけど、昨日の件で……ちなみさん? と何かあったのか?」

玲の状態は寝不足というより、やつれてる感じだ。

「ううん。千波ちゃんとは何もない。ただ……告白されるって、思ってなかったんだよ……」

「え?」

それって、水都にってことか?

「水都がお前のこと好きだって、気づいてなかったのか……?」

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