天然美女との過ごし方(仮)
『……ってなんで私が鈍感なのよ!』


『僕がなんで桜のこと避けちゃったか知りもせずに勝手に自分責めたりしてるからだよ』


『……え?』


『桜は何も悪くないし僕は桜のこと嫌いになんてなってないし、むしろ逆で困ってるのに』



『……わかんないよ、太陽くん』


『……桜が鈍感だからだよ』


『違うよ、太陽くんがちゃんと言ってくれないから』


『そうだね、ごめん』


『だってわたし馬鹿だからちゃんと言われなきゃ分からないもん』


『うん、ごめん』


『それに、それに……太陽くん避けるから悲しかったもん』


『うん』


『……お弁当だって受け取ってくれなかったじゃん』


『桜のお弁当すきだよ』


『……うそつき』


『ホントだよ、甘い卵焼きすき』


『それはママじゃなくて私が作ってる』


『知ってる、母さんのはあまじょっぱい』


『……わたし太陽くんのことずーっとすき』



『……先に言わないでよ桜』


『……太陽くん私のこと嫌いじゃん』


『だから桜のこと嫌いになんてなってないって言ってるでしょ』


『……トマトは嫌い?』


『よく知ってるね、でもそろそろそのお口閉じて』


『……え?』


『僕の立場がなくなる。……すきだよ桜』



いきなり太陽くんのドアップが近づいてきて口に暖かいのが触れた


その瞬間口の中いっぱいに甘いのが広がって


……



『……いちごみるく』


『……正解』


『太陽くんの一番好きな飴』


『それも正解、いつの間にそんなに僕のこと知ってるの?』


『太陽くんが避けてる間かな』

本当は空ちゃんと恋バナした後くらいからなんだけど


『避けてたのは桜もでしょ』

……たしかに


『……ごめんね』


『でも僕も桜のこと知ってるよ?』


『じゃあわたしのすきなものは?』


『母さんの作るハンバーグ』



……



『正解だけど不正解』



『……え。』


『正解は太陽くん』



『……。そういうの禁止』


『……え?なんかだめだった?』


『いや……そういう訳じゃないけど……。ほら次桜の種目じゃない?』


『あ、ほんとだ』


『頑張って。』


そう太陽くんは言うとほっぺたにキスをした


だめだ体育祭どころじゃないかも

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