向日葵のような君へ～前編～

差し掛かる黒い影

智也side
俺は今人生の底にいると思う。

なぜなら…

サッカーがもう二度と出来ないかも知れないからだ。

あれからリバビリが全く上手くいってない。

理学療法士の先生からは落ち着いていこうと最近それしか言われてない。

でも俺には落ち着いてられる時間がない。

なぜなら俺は今日から3年生で、受験の年だ。

俺は高校はサッカーの強豪校に行って全国大会に出場したいと思ってる。

そのためにもまずはスカウトをされたい。

スカウトされるのとされないのでスタート地点は全く違うのだ。

それなのに…

こんな状態でスカウトなんてされるわけない。

もっと言えば、高校でベンチすら入れないかもしれない。

だから俺ははやく復帰して今までの遅れを取り戻さなければならないのだ。

光琉にも負けるわけにはいかない。