私だけの王子様、見つけちゃいました!

廉side




最近俺の周りは騒がしい。




「あ!小鳥遊くん!
おはようっ!」



そう、原因はこの小動物みたいな女子。


姫野結愛。如月西高校の1年。
栗色のロングヘアにぱっちり二重の瞳。
つい最近まで中学生だったと思わせる、
年齢より少し幼めの顔。



一般的に見れば可愛い部類に入るだろう。


階段から落ちそうになっているところを助けたら懐かれて今に至る。



「小鳥遊くんあのね!」


「今日は数学の授業があるから…」


「小鳥遊くんの好きなアーティストって、」


など、とにかく1人でよく喋る。




まともな返答をしていないのに
よくここまで話題が出てくるなと驚く。



正直、女子は苦手。
キャーキャーうるさいし、
見た目で勝手にイメージを決めて
イメージと違ったら自分勝手に離れていく。




そういうのが高校でもあると面倒なので男子校を選んだ。


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