青い春と出会った恋
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そんなわけで手紙事件は無事解決し、今度は6月にある弓道の大会に向けて練習に励んでいた。


3年生の先輩たちは8月の大会で引退だ。


本当にあっという間に時間が過ぎて、もう少し3年生たちと練習を一緒にしたかったとさえ思う。

こんな風に思うなんて入部当初は考えられなかったけど。

みんなとてもいい人達で、頼れる先輩だった。




7月の上旬になった頃、わたしは悠馬の迎えを断って1人で早めに学校に来ていた。

部活はかなり勉強に厳しく、赤点一つでも取ったら補習が終わるまで活動禁止。

それどころか、補習とは別にレポートまで書かなければいけなくて、また今後の勉強方針などをまとめて顧問と部長に提出しなければいけない。


そんな恥はかきたくないから、わたしは早めに来て朝から図書室で勉強していた。


ーーとは言うものの、全く集中できない。

教材を変えてもダメ、音楽を聴いてもダメ。

今日はできない日だーー。そう腹をくくってわたしはなんとなく、フラフラと弓道部へ行った。

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