片思い(短)
今日は夢原君と遊園地。やっと遊園地に行ける。


これは裕紀の片思いの話です。


「おまたせ!!待たせちゃってごめん」

「大丈夫。俺もさっき来たばかりだから待ってないよ!じゃ、行こうか」

「うん!」

私たちは10時に遊園地前に集合した。


何に乗ろうかな?やっぱり初めは定番のジェットコースター?

彼女が悩んでいる間にチケット売り場へとたどり着いた。

「大人料金は3000円となります。······ありがとうございます」

チケットを受け取り入口前に着いた。人の行列でいっぱいだった。

「すごい人だね、どれぐらい時間かかるのかな?」

「1時間ぐらいで入れるんじゃない?······今日の姿可愛いね!」

行列の最後尾に並ぶと夢原が言い出した。

「そうかな?ありがとう!夢原君もかっこいいよ。学校とは全然雰囲気が違うし」

「ありがとう」

服のことを言われてるのに夢原君に言われると勘違いしちゃうな。夢原君は私に言われてどう思っているんだろう?

裕紀は照れてしまい、夢原の顔が見れなかった。そのため彼がどんな表情をしているか分からなかった。そんなこんなで順番が回ってきた。

「次のお客様。本日はお越しくださりありがとうございます。楽しんでお過ごしください!」

そうだよね、せっかく夢原君と来れたのに恥ずかしがってたら夢原君に嫌な思いさせて終わっちゃう。

「「なにか乗りたいのある?」」

2人同時に言い合った。息が合って2人は恥ずかしくなりお互いの顔が見れなかった。周りがクスクスと笑っていた。

なにか話さないと、と思ってやらかした。でも、よく良く考えれば嬉しいな。···私は嬉しいけど夢原君は嬉しくないよね?気まずいだけだよね。

裕紀は戸惑っていたが、ちょっとしたハプニングが起きて逆に落ち着いた。

「裕紀は何乗りたい?」

「ジェットコースター乗りたい!?」

裕紀がキラキラした目で夢原を見ていた。そのため夢原は考え込んでいるように見えたが気のせいに見えた。

「じゃ、行こうか。ジェットコースター!」

彼自身ジェットコースターが得意ではないが、キラキラした目で見られてしまったので行くこととなった。

「夢原君どうしたの?大丈夫?」

並び始める夢原の顔色が段々と悪くなっているように見えた。

「大丈夫だよ。この後何乗るか考えておいてね!」

「はーい!」

本人が大丈夫だろうと思うことにし、色々話した。だが順番が回ってきた。乗り物に乗る手前で夢原が震えているように裕紀は思った。

「やっぱり大丈夫じゃないよね?ジェットコースター苦手?」

「ごめん。行けると思ったんだけど······でもここまで来たから最後まで乗るよ」

夢原君絶叫系苦手だったんだ。だけど私の為に頑張ってくれるなんてかっこいいなぁ。私の為なんて一言も言ってないけど。てへっ。···ますます好きになっちゃうな。

「次のお客様、お二人ですか?」

「はい」

「では番号1番でお願いします」

順番が回ってきたけど夢原君大丈夫かな?やっぱり気づいた時点でやめた方が良かったかな?でも本人が乗るって言ってるし、······私にできることしよう。


「怖かったら、手でも握る?」

「じゃ、失礼して」

こんなに早く夢原くんと手がつなげた。こんなチャンス滅多にないよう。神様ありがとう。

夢原は怖がったまま出発した。


「おかえりなさい。楽しんで来れましたか?」

一周して来たので乗り物から降りて、落ち着くためにベンチに座っていると夢原がまた考え込んでいるように見えた。そのため彼女は声をかけた。

「夢原君が自分のことカッコ悪いって思ってるかもしれないけど私はそんなことないと思うよ。怖いってわかってるのに乗るなんてみんながみんなできることじゃないよ。······こんなのお節介だよね。ごめん」

私は何言ってるんだ!?本当にお節介じゃん。私のアホ。

「次は夢原君が乗れる乗り物乗ろ?その後お昼を食べよう?」

「俺が乗れるもの?······これとかだったら乗れそうかも」

「よし、それにしよう!悩んでても時間がもったいない」

夢原が乗れそうな乗り物を探しながら乗りまくり午前が終わった。

「色々乗れたね!初めはごめんね。何も知らなかったとはいえ無理に乗せちゃって」

「いいんだ。俺が初めに言わなかったのが悪いんだし、気づいて手を繋いでくれただろ?あれすごく助かった」

本当に嬉しそうにしてくれて嬉しいな。なんだか恥ずかしくて顔見れないや。

そんなことを思っていて下を向いていたが夢原が話し始めて上を向いた。

「午後からどうしようか?裕紀は何乗りたい?」

「あるけど、夢原君が乗れないものばかりだよ?」

夢原は考えた。自分が乗れないからと言って乗らない訳にも1人で乗ってもらう訳にもいかない。それだと一緒に来ている意味が無いからだ。

「乗ろう!裕紀が楽しくなかったら誘ってくれたのに悪いから。もし裕紀自身が良かったらだけど、また手を繋いでくれないかな?そしたら乗れそうだし」

「いいよ。一緒に乗ってくれるんだもん。私にできることがあるならなんでもやるよ」

「大丈夫とは言いきれないけどせっかく一緒に来たんだしな」

怖いのにも関わらず一緒に乗ってくれるとこが嬉しすぎて舞っちゃうよ。心の中でだけど。

「ありがとう。でも無理だけはしないでね。無理な時はいつでも言ってくれて構わないから」

「ありがとう。心配かけてごめんね」

2人は並び始めた。午前と違うことは裕紀が乗りたいものに乗るということだけだった。夕方になるまで乗り物を乗り尽くしていた。

「いろんなものが乗れたね!どうだった?」

「楽しかったかな。いつもは乗れない乗り物も乗れたしね!裕紀がいなかったら出来なかっまたよ。ありがとう」

夢原君に褒められてる。嬉しいすぎる。この時間がもう終わる。······帰るのヤダな。まだ一緒にいたい。



「裕紀時間ある?······あるなら観覧車、乗らないか?」

エッ!?

まだ夢原君と一緒にいられるの?やったー!······でも観覧車か、何があっても乗るしかない。せっかく夢原君が誘ってくれたんだもん。

「乗ろう!最後の乗り物になるね!」

「そうだね。じゃ、行こうか」

2人は観覧車へと向かった。裕紀は高いところが苦手ということを夢原に言わなかった。



「裕紀、顔色悪いけど大丈夫?」

「大丈夫だよ。順番回ってきてるし乗ろ?」

裕紀は顔色が悪いまま乗った。

「本当に大丈夫か?乗らない方が良かったんじゃ」

「大丈夫だよ。······少し高いところが怖いだけだから」

一緒に乗りたくて乗ったけど逆に迷惑だよね。せっかくの最後の思い出なのに。

裕紀は彼の顔を見て直ぐに気づいた。

「言ってくれればって思ってるでしょ?言ってても乗ってたよ、私は。だって夢原君がせっかく誘ってくれたのに断るわけないじゃん。だから気にしないで」

そのことを聞いてなのか分からないが夢原が手を差し伸べてきた。

夢原君!?

彼の顔を見ると耳まで真っ赤にしていた。

「裕紀手、繋ぐか?気休めにしかならないだろうけど」

「夢原君。ありがとう」

夢原から来るとは思ってなかった裕紀は驚いたがそれ以上に嬉しく感じた。

観覧車が一周するまで2人は手を繋いだ。それは本当のカップルのようだった。

「おかえりなさい。彼女さんのようだが戻ってますね!良かったです」

乗った時の顔色があまりにも悪かったので周りも心配していだか夢原のおかげで顔色も、戻り心配かけたと思っていた。

「心配かけました」

スタッフも笑顔で返してくれた。最後ののりものを乗ったのであとは帰るしか無かった。だけど外は暗いので夢原が送ることとなった。

「暗いから家まで送るけどいいかな?」

「うん!ありがとう」

やったー!夢原君とまだ一緒にいれる!この時間が直ぐに終わってしまうなぁ。離れたくない。学校が始まってしまえばまた遠くなる。

そんなことを考えながら歩いた。


「送ってくれてありがとう。今日は楽しかったです!」

離れたくないけど、これ以上迷惑かけれないし明日学校だしね。······遠くなるなぁ。

学校では話したこともなかった裕紀はいつの間にか敬語になっていた。

「裕紀、明日から学校だな」

「そうですね。······明日になったら話せなくなっちゃうなぁ」

わぁー。私何言ってるんだろう。さっき迷惑かけないって思ったのに、早速迷惑かけてんじゃん。

あまりの寂しさに自分の思っていることを口にしていた。

「明日になっても話したいの?」

本当に話せるの?······話せるなら話したい。だけど絶対周りがほっとかないよ。夢原君ファン多いのに。

話せないと今までと同じで変わらないと考えた裕紀はこれからの為に動くことにした。

「学校で話せるなら話したい。こんな迷惑のこと言っていいのか分からないけど······」

これで私の想いが伝わる訳では無いけど、少しづつ変わって行けたらいいなぁ。目標は卒業までに告白!······だけどその前に夢原君に彼女が出来たら終わりだよね。······取られるぐらいなら、今笑われても告白するべきなのかな?返事聞くの怖いけど変わりたいなら今言わなきゃ。

「・・・・・・」

「裕紀黙ってどうしたの?」

急に夢原から声をかけられて驚いた。

「わっ。ごめん考え事してた。······次いつ話せるか分からないから聞いてくれますか?」

「うん」

「あのね、今までずっと夢原君のことが好きでした」

大事な話とはなんだろうと考えながら聞いていた夢原だが、まさかの告白で驚いた顔をしていた。だけど恥ずかしさのあまり裕紀は彼の顔など見ることが出来なかったため彼女には気づかれなかった。

「・・・・・・」

「あの何か言ってくれませんか?」

数秒の沈黙にたいきれづ、思わず口から出ていた。

「えっと。···裕紀がそんなこと思ってるなんて知らなかったり······今まであまり話したことがなかったけど今日遊んでて思ったよ。俺は裕紀に一目惚れしたんだなぁって。お互い知らないとばかりだけど、付き合って貰えないかな?」

夢原君。···そんなこと思ってくれてたんだ。嬉しいなぁ。夢みたい。

「これからもお願いします」

何事もやってみないと分からないということを裕紀は初めて感じた。その後学校で話しているとからかわれたが、周りに付き合ったことを打ち明け楽しく幸せに学校生活を送ったのでした。
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