蛍火に揺れる

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「沙絵ちゃん!大丈夫!!」

リビングのソファーで横になっていたら、いつの間にか眠っていたらしい。
目を開けるとノリ君が立っていた。


「あれ?今日遅くなりそうだって…」

「ミーティングすっぽかしてきた」

いや、一応連絡入れとくかと貧血でタクシー帰宅したし夕飯用意できない旨は連絡していたけれど…。


「すっぽかしって…ヤバイんじゃ…」

「いや別に。大村と二人だし大丈夫」


あっさりと言い切ってはいるが、大村君の存在が軽い気が…。仮にも一応課長であるのだが…。


「悪いけど多分土曜日は出ることになると思う。正直さ、沙絵ちゃんの体調が悪いと仕事に集中できなくなるよ」
そう言って大丈夫と言わんばかりに微笑みかける。そして私の隣にしゃがむと、私のお腹に手を当てる。そして愛おしそうにポンポンっと優しく叩いた。


「大分大きくなったねー」

ワンピースを着てると立った状態ではあまり目立たないのだが、寝転ぶとぽこっとお腹が出ている。心なしか、昨日よりも大きくなったんではないか?と思うぐらいの成長スピード。
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