うるせえ、玉の輿。


どうやら、薬を入れたワインを土壇場で飲ませるのに罪悪感が膨れあがり、自分で飲んでしまったらしい。つまりジョージさんは普通のワインを飲んだだけ。

あの人、お酒が弱いのかな。

『でも服を着てないってことは、何かあったの?』
『綺麗な肌ですねって褒められちゃった。危うく掘るところだったけど、お酒のせいで起たなかったのよ』
『ふうん』
つまり、お酒の力はもう使えない。
それと、ジョージさんは一応、業平の体を見ても嫌悪感はない。これはこれでいける気がする。


協力してくれた私に沢山詫びていたし、今度埋め合わせするって言ってたから断ったけど、業平なら仕事をうちにくれたりしそう。

「あ、お茶の葉の予備がなくなってる」

給湯室の上の戸棚に会ったお茶の葉が何もない。
冷蔵庫に今日使った残りなら少しだけ入っている。

「麻琴ちゃん、買ってくる時間ある? 急ぎじゃないし、ついでにおやつもお願いしたいかな」
「いいですよー。この準備が終わったら」

と、言いかけていたら給湯室から大きなトラックが見えた。
薄ピンク色の、片足で立っているフラミンゴのマークのトラックだ。
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