伝えたい。あなたに。"second story"

職務質問のトラウマ

冷蔵庫のたくさんある店は鳥肌がたつほど寒い。素早く買い物を済ませると、そそくさと店を出る。


すると、誰かに見られている気がして辺りを見回す。


なんか変な人じゃないよね。


『こんにちはー。』


突然後ろから声をかけられて、飛び上がる心臓を抑えて振り返る。


なんだ、お巡りさんか。


『こんにちは。』


『中央署の渡辺と言います。防犯警戒で回らせてもらってます。』


『はい。』


聞き込みだろうか、なにか事件か。


『あのー危ないもの持ってないか、調べさせてもらっても良いですか。』


『えっ、私?』


私が疑われてるとは、職務質問というやつか。
でも、どのあたりが怪しいのか心当たりがない。


『はい。荷物見せてもらっていいですか。』


『はい、構いませんが、、』


こんな見るからに脆弱そうな私に声を掛けるなんて、おまわりさんも平和なのかな。
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