ねえ、理解不能【完】








「そいつが、直接自分で言えばいいのに」





千草が馬鹿にするように笑い混じりで言うから、私は唇を尖らせる。



千草の意見はご立派だけど女の子は、なかなかそんな勇気なんてでないものなの。


だからこの世界にはラブレターとかそういうものが存在するし、それさえも自分で渡せない恥ずかしがり屋の女の子もいるんだよ。


千草は全然オトメ心が分かってない。



全くだ、と呆れた顔をつくってみせたら、盛大にため息をつかれた。


つきたいのはこっちだ、ばか。









さっき、千草にもちかけた話。


千草のことが好きな子がいて付き合いたいとのことだ、と。




それまで千草の家でふたり、やつが借りてきたDVDを鑑賞していた。

それがすごくおもしろくて、私も千草も見終わったあとは上機嫌だった。



ここが面白かったよね、ここはひやひやしたな、なんて感想を言い合っていた直後に、

空気も読まずに私が千草いわく‟めんどくさい”話をしたから、不機嫌になるのは当たり前と言えば当たり前なんだけど。






< 2 / 450 >

この作品をシェア

pagetop