ねえ、理解不能【完】







しばらくそのまま壁にもたれて待っていたら、青が入っていった教室の後ろの扉が開いた。



身体は動かさずに横目で見たら、そこには川瀬だけがいて。


顔を見たら、かっと、自分が思っていたよりも怒りが頭にのぼってしまって、落ち着かせるようにまた息をゆっくりと吐く。






俺に近づいてきた川瀬は、目の前に立って、とてつもなく痛々しい笑みを浮かべた。



殴ってやりたい、とかそういう暴力的なことよりも、まず先に、青がどれだけ怖かったか分かってんのか、って問いただしたくなる。




< 335 / 450 >

この作品をシェア

pagetop