【ビリーズ・ブート・キャンプ】
その軌道に乗りだしたぐらいで

社長さんが急に来て

おれに独立して好きにしていいよとか

いってくれたわけ


あれ?


おれさ

てっきり金のために利用されてるだけかと

思い込んでたのね。



なんかさ

いつも

そっけなかったし

「すいませんワタシ恩人なんですけどー」

とか

何回も思ったり

よくはしてくれたけどさー
めちゃくちゃ

こきつかわれてた。

もうね
その宣伝費とか製作費、俺にそのままくれよとか本気で思った。


朝昼晩と撮影だの取材だのバンバン入れてきてさー

本気でこいつ殺してやろうかなとか、

いやいやその前に、おれがこの殺人スケジュールでころされるんじゃないかな


とか


そう感じてたんだよ。

そういうのがピークの時にさ

「ビリーズブートキャンプ」もちょうど絶好調に軌道にのった感があってさ

ほんと、ちょうどその時にさ

社長が、来てボソっと

「独立して好きにしていいよ」って


「ビリーズブートキャンプ」の権利関係と関連会社の一個まるごとくれたの。




なんかさ

そのときはじめて

おれ

このひとたすけてよかったなー

とか

なんかさ

ありがとうとか

いうんだぜ

おれさ

なんか

それまで

人のことを信じれなくなってたのね

なんかさ

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