リベンジ学園
(紗栄子は3年2組の生徒全員に怒っている。

無理もないよね。

あれだけのいじめがあったのだから。

直接いじめに関わっていない傍観者も紗栄子は許さないって遺書に書いてた……。

だとしたら、紗栄子は私のことも憎んでいるはずだよね。

私は紗栄子を裏切ったから……)



「紗栄子の机の中にあった遺書の内容は今読み上げた通りだ。

紗栄子の遺書の内容に心当たりのある者はいるか?

このクラスには本当にいじめがあったのか?」



加藤先生はこのクラスの生徒にそう話しかけたが、加藤先生の白々しい言葉に返事をする者はいなかった。



加藤先生が紗栄子のいじめを見て見ぬフリをしていたことは、ここにいるみんながちゃんと気づいていたことだった。
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