リベンジ学園
早苗は晴江のグループに属していながら、晴江のことを恐れていた。



自分と晴江は友達ではない。



どちらかと言えば、主人と従者。



それくらい村上晴江の存在は絶対だった。



晴江という孤高の女王には、本当の友達なんて一人もいない。



晴江は自分と対等の立場の人間を認めようとはしないのだから……。



晴江たち三人が西条学園中学のマップを見つめていると、ついにマップ内の赤いランプが別の場所で点灯した。



晴江はそれを確認すると同時に、早苗と菜々美にこう言った。



「ここから一番近い赤いランプは3年4組の教室だよ。

私たちはそこに行って、校門を開けるスイッチを見つけるんだ」



晴江の言葉は絶対的な命令で、それに口をはさむことは自殺行為だ。



早苗と菜々美は晴江の言葉に小さくうなずき、三人のするべきことが一瞬で決められた。
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