彼女と私の見分けかた
美月には内緒の想い
***
朝練は、あまり時間がないので、主にシュート練習をやっている。
服部くんと会えた日の朝は、すこぶる調子がよく、スリーポイントシュートが気持ちがいいくらいによく決まる。
うん、今日もいい感じだ。
「菜月今日も絶好調だね!」
中学からの親友千晴がニヤニヤしながら私の隣に並ぶ。
私が双子であることと、服部くんの存在を知っている高校で唯一の友達だ。
「今日も朝から王子に会えたんだ」
「うん」
「あれっ?今日はやけに素直じゃん。なに、なに!
話でもできた!?」
期待をこめた目で見つめれて小さく首をふる。
「まさか!
降りるときにね、目が合ったような気がしただけ。
話なんてできないよ!
美月と姉妹だってばれちゃうじゃん!」
そう、見てるだけでいい。
自分自身に言い聞かせるように、これ以上望まないように口にする。
「…ばれたくないなら美月として会えば?
中学の時はよく二人入れかわつてたじゃん。
双子ってわかってても気がつかないんだから、双子って知らなければ絶対わかんないよ」
千晴がいい考えだと言わんばかりに私の腕を掴んで体を揺さぶる。
朝練は、あまり時間がないので、主にシュート練習をやっている。
服部くんと会えた日の朝は、すこぶる調子がよく、スリーポイントシュートが気持ちがいいくらいによく決まる。
うん、今日もいい感じだ。
「菜月今日も絶好調だね!」
中学からの親友千晴がニヤニヤしながら私の隣に並ぶ。
私が双子であることと、服部くんの存在を知っている高校で唯一の友達だ。
「今日も朝から王子に会えたんだ」
「うん」
「あれっ?今日はやけに素直じゃん。なに、なに!
話でもできた!?」
期待をこめた目で見つめれて小さく首をふる。
「まさか!
降りるときにね、目が合ったような気がしただけ。
話なんてできないよ!
美月と姉妹だってばれちゃうじゃん!」
そう、見てるだけでいい。
自分自身に言い聞かせるように、これ以上望まないように口にする。
「…ばれたくないなら美月として会えば?
中学の時はよく二人入れかわつてたじゃん。
双子ってわかってても気がつかないんだから、双子って知らなければ絶対わかんないよ」
千晴がいい考えだと言わんばかりに私の腕を掴んで体を揺さぶる。