きっと貴方は………好きになる
「指輪は、祥太から貰いたいだろうから………。
ネックレスにしてみた。
高校生だし、そろそろアクセサリーが似合うかなって………」と。

怒っていた手前

どうしたらいいか戸惑っていたら。

「それ……『和っかになった花』………和花なのよ。
あなたの………名前。
祥ちゃんが名つけた
『一花姉の花がみんなを和にする。』からヒントをもらって
お父さんが用意したの。
お腹の赤ちゃんと私とお父さん。
おばあちゃんと祥ちゃんっていう花を。
和にした…………ネックレスの『和花』。
素敵なプレゼントでしょう?
あなた達が付き合って………より家族の絆が深まるようにってね!
お父さん………ロマンチストだから。」って笑って教えてくれたお母さん。

「留学………頑張っておいで。
祥太とも、仲良くな。
和花は………
俺の自慢の娘だよ。
俺達家族を繋いでくれる………可愛い花。
みんな、応援してるよ。」って…………。

「お父さ~ん……………。」

初めて『義』の字を取って呼んだ『お父さん。』

字にしないと、発音は同じだから伝わらないけど。

私の心には、大きな変化があったの。

せっかくのデートの朝。

服には卵の黄身を付けられるし。

泣いて、目だって腫れちゃったけど………。

最高のデート日になったの。
< 98 / 107 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop