お嬢様と呼ばないで

2 ここを歩くんですか?

「おっす!」

「疾風君。ネクタイが曲がっているわよ」

「いいのこれで!それよりもお前、何やってんだよ?」

「あの」

「でさ。お前なんでここに立ってるんだよ?」



親が桜田家の仕事をしているの酒星疾風は、昔から美友を知っており同じ学園に入学したのだった。


「だって。歩くの?ここを?」

「決まってるだろう?どうしようって言うんだよ」

「ごめんなさい。歩くエレベーターがあるのかと思って。探しちゃった?」

「お前大丈夫か?」


さっそくズレている美友にドキドキの疾風は、なんとか彼女を玄関まで連れてきた。



「いいか。ここで靴を履き替えるんだ」

「この木箱に私の靴を入れるの?ねえ、殺菌装置のスイッチはどこ?」
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